体調が悪くなった時、誰もが1度はネットで症状を検索した時があるのではないでしょうか。ただ、検索しすぎることは、精神面に良くない影響を与えてしまうそうです。
検索をすると、嘘か本当かもわからない情報が、どんどん見つかります。それらが事実であるという確証が無い情報も存在します。やがて、検索した方は、考えます。自分に当てはまる症状を発見した時「もしかして自分はこんな病気なんじゃないか」「命に関わるのではないか」そんな思考を頭に巡らせるのです。どんどん不安に陥っていき、果ては実生活に支障が出るような状況に陥ってしまうこともあるのです。以上のような状態のことを「サイバー心気症」というようです。
サイバー心気症は、命に関わる病気ではありません。ただし、不安要素を考えすぎることにより「自分は大丈夫なのだろうか」という不安にかられ、どんどん精神的に暗くなっていきます。病院に行って審査を受けても払拭できない場合もあります。そして、またネットで症状を検索し、さらに不安に落ちていくという、精神的な負のループに閉じ込められてしまうのです。どんな情報でも簡単に調べる事が出来てしまう、現代の精神病とでも呼べるでしょう。きっと、思い当たる節がある人は多いのではないでしょうか。
また、不確実性や未知なるものに耐えられない人ほど、サイバー心気症に陥りやすい傾向があるようです。不確実なものごとに対して恐怖を覚えやすい人ほど、ネットを検索し、どんどん不安に陥っていくループに誘い込まれてしまうのですね。
これらの内容は、米国ベイラー大学のThomas Fergus博士らの研究で、学術誌『Cyberpsychology, Behavior and Social Networking』に発表されました。
大抵、不安に思っている期間は永遠ではなく、一時的なもので、時間が経過すると共に忘れ去って行く事の方が多いでしょう。心の風邪とも呼べます。ただ、一言だけ言えるのは、もし本当に心配なのであれば、病院に行って、ちょっとお金がかかっても精密な検査を受けた方が良いでしょう。ハンパな検査で精神的な負荷を受けるより、しっかり検査をして心の不安を払拭する。その方が、より快適な人生を送る事ができます。
そしてまあ、未知を楽しみ、不確定要素にワクワクし、明日よくわからんけど、何か楽しく生きようか、なんて気楽な心持ちで、生きていきましょうよ。人間の命は有限。だからこそ、今を不安で潰してしまうなんて、そんなもったいないことはないですね。